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LINE公式アカウント料金の隠れたロジック:応答は無料、配信は有料

Omago 編集部·
LINE公式アカウントの料金ロジックを示す図解。応答メッセージは無料、配信メッセージは課金対象という日本の中小企業向けのプラン比較。

LINE公式アカウントの料金で本当に効いてくるのは、プラン名ではなく「メッセージの数え方」です。結論から言うと、1対1の応答(返信・応答メッセージ・チャット)は不課金、友だちへの一斉配信(プッシュ/ブロードキャスト)は課金対象。この一点を理解しているかどうかで、月額コストは数百円から数万円まで変わります。LINEは日本で1億MAU、人口の81.3%に到達した圧倒的なインフラですが、だからこそ「使い方」で料金が決まります。この記事では、無料/ライト/スタンダードの違い、超過料金、Messaging APIで何ができるかを、中小企業の現場目線で整理します。


なぜLINEの料金は「使い方」で激変するのか?

理由はシンプルで、LINEは送信の種類によって課金するかどうかを分けているからです。同じ「予約リンクを送る」という行為でも、問い合わせへの返信として1対1で送れば不課金、全友だちに一斉配信すれば課金対象になります。

まず規模を押さえておきましょう。LINEヤフーの開示では、2026年3月31日時点で日本のLINE MAUは1億人、人口の81.3%に達しました。前年の2025年3月31日時点では9,800万MAUで、1年で着実に積み増しています。事業者側の浸透も深く、2026年3月時点でビジネスアカウントは100万件超FY2025 Q3開示では国内のアクティブなLINE公式アカウントが130万件、うち有料アカウントが31万件とされています。

世代を問わず使われている点も重要です。2025年の新入生調査ではLINEの連絡手段としての利用が98.3%に達し、InstagramのDM(51.3%)を大きく上回りました。サイバーエージェントの2025年調査でも、LINE利用率はZ世代で85.8%、29〜60歳で85.6%と、若年層に偏らず幅広い年代で主流です。つまり日本の中小企業にとって、LINEはニッチな追加チャネルではなく、顧客接点の「初期設定(デフォルト)」です。


応答(返信)と配信(一斉送信)の違いとは?

直接の答え:返信系のメッセージはプランの上限を消費せず、プッシュ系の配信だけが上限を消費します。 ここが料金理解の核心です。

LINEの公式ドキュメントは、Messaging APIにおける扱いを明確に分けています。プッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストは送信数(課金対象メッセージ)にカウントされ、応答(Reply)メッセージはカウントされません。さらに公式アカウントマネージャー側でも、LINEチャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージ、Reply APIは課金対象メッセージの数に含まれないとされています。

数え方にも注意点があります。メッセージ数は「メッセージの吹き出しの数」ではなく「送信先の人数」でカウントされます。つまり1人に3つの吹き出しを送っても、課金対象の送信方法で送れば1通分。逆に1,000人へ1通ずつ配信すれば1,000通分です。

この仕組みがあるため、LINEを「問い合わせ対応の窓口(インバウンド)」として使う事業者は、コストをほぼゼロに抑えられます。一方で「一斉配信のマーケティングエンジン」として使う事業者は、人数ベースの送信料が一気に積み上がります。同じ予約導線でも、問い合わせ後に1対1で送れば不課金の領域、全員に配信すれば課金の領域。LINEの予約マニュアルは両方のパターンを公式にサポートしています。この応答中心の自動化の安さは、AI顧客対応の損益分岐を円で試算した記事とあわせて読むと、投資判断がより明確になります。


LINE公式アカウントの料金プランはどう違う?(比較表)

直接の答え:**無料は月額0円・200通、ライトは5,000円・5,000通、スタンダードは15,000円・30,000通(いずれも税別)**で、超過送信ができるのはスタンダードだけです。

現在の日本のLINE公式アカウントのプランは、税別で月額0円/5,000円/15,000円、含まれる無料メッセージ数は200通/5,000通/30,000通です(コミュニケーション/ライト/スタンダード)。なお、この「通数」が消費されるのは前述の課金対象メッセージ(配信系)だけで、返信やチャットは含まれません。

プラン 月額(税別) 無料メッセージ数 超過 中小企業にとっての意味
コミュニケーション 0円 200通 不可 テスト用、または返信・チャット中心の問い合わせ対応に最適。配信をほぼ使わなければ実質0円。
ライト 5,000円 5,000通 不可 控えめな一斉配信向け。5,000通を超えると上位プランへ移行が必要で、急な増加に弱い。
スタンダード 15,000円 30,000通 配信を本格運用するなら最初に到達するプラン。規模に余裕がある唯一のプラン。

超過料金(追加メッセージ料金)にも年号の注意が必要です。2026年9月30日までの現行ルールでは、超過料金は段階制で、最初の段階は1通あたり3円から始まり、大量送信になるほど単価が下がります。そして2026年10月1日からは、追加メッセージ料金が月20万通までは1通3円、それを超えると1通2.5円に改定されます。2026年夏以降に書かれた料金記事は、この改定を必ず明記しないと内容が古くなります。改定の全体像は2026年10月のLINE料金改定をまとめた記事で詳しく触れています。

なお、顧客対応の運用を強化する公式アドオンとしてチャットProオプションが税別月額3,000円で提供されています。これは無料のチャットが履歴を6か月保持するのに対し、チャットProは5年に延長し、AIチャットボットβも利用できる、月額プランとは別建ての追加機能です。


Messaging APIは手動運用と何が違う?

直接の答え:手動の公式アカウント機能は開発不要で基本対応を自動化でき、Messaging APIはWebhookによる本格的な自動連携を追加します。 両者は別物として考えるべきです。

手動の公式アカウント(OA Manager)層では、チャット、あいさつメッセージ、応答メッセージ、プロフィールアクション、リッチメニュー、予約導線などを、カスタム開発なしで使えます。一方、Messaging APIはWebhookベースの自動化、ユーザープロフィール取得、メディア受信、アカウント連携、リッチメニュー制御、メッセージ利用数の計測を追加します。

その中間に位置するのが、LINE公式のAIチャットボットβです。公式ドキュメントによれば、登録済みのQ&Aから最適な回答を選び、アップロードしたファイルからQ&Aを自動生成でき、チャットProを通じて提供されます。これは「単純なキーワード自動応答」と「外部のフル機能エージェント」の間にある、いわば管理されたQ&A自動化レイヤーです。

ただし運用上の制約も把握しておくべきです。公式マニュアルでは、Q&Aは最大100件、自動生成は月30回まで、PDF/JPEG/PNGのアップロードは30MBまで、自動生成の参照ファイル・画像は最大10件とされています。CSVインポートはUTF-8またはShift-JISに対応しており、多くの既存の事務データがShift-JISのままの日本の中小企業には現実的な仕様です。

ここで気をつけたいのが、LINEの標準キーワード応答が「完全一致」である点です。公式マニュアルによれば、キーワード応答は設定したキーワードと完全に一致するメッセージを受け取ったときに作動します。日本語では「営業時間」「営業時間は」「今日何時まで」「本日営業」が同じ意図でも別物として扱われるため、これが思わぬ取りこぼしを生みます。この落とし穴はLINE完全一致キーワードの罠を解説した記事で詳しく掘り下げています。


どこまで自動化すべきか?(自動化と人手の切り分け)

直接の答え:事実の自動化は進め、心遣いは人に残す。 これが日本の中小企業に合う切り分けです。

自動化のROIが高いのは、頻度が高く、答えが事実表に近いものです。営業時間、定休日、アクセス、駐車場、予約方法、予約変更の導線、よくある料金、在庫の有無、来店前の持ち物、多言語の基本案内など。これらは公式の応答メッセージや予約フローで直接カバーでき、AIチャットボットβは登録Q&Aからの意味的な選択と営業時間外の即時対応を追加します。

一方、人が担うべきは、価格・結果・感情の温度に関わる場面です。クレーム、返金・キャンセル例外、価格交渉、個別見積もり、高単価の接客、施術・相談前の細かな擦り合わせ。ニュアンスの読み違いが信頼を損なう領域は、人に渡すべきです。

自動化に向くもの 人が担うべきもの
営業時間・定休日・アクセス・駐車場 クレーム・返金・キャンセル例外
予約方法・予約変更の導線・よくある料金表 価格交渉・個別見積もり・高単価接客
在庫の有無・来店前の持ち物・多言語の基本案内 施術前の細かな擦り合わせ・感情が強い場面

LINE側のコストで見ると、この切り分けは合理的です。返信とチャットは不課金なので、問い合わせ対応(プル型)の自動化は、多くの経営者が思うよりずっと安く運用できます。例えば、月500件の問い合わせを応答・チャットだけで処理すれば、課金対象の配信が0通ならコミュニケーションプランで月額0円。同じ運用にAIチャットボットβを足してもチャットPro分の月3,000円のみです。逆に、5,000人の友だちに月10回の配信をすれば月5万通となり、スタンダードの基本15,000円+超過2万通×3円で、おおよそ月75,000円になります(いずれも公式の料金・カウントルールに基づく筆者の試算で、ベンダーの見積もりではありません)。要点は明確で、インバウンドの問い合わせ自動化は安く、アウトバウンドの一斉配信は高くつくということです。


OmagoはLINEに対応していますか?

直接の答え:現時点でのOmagoの稼働チャネルはWhatsApp・Telegram・Webチャットで、LINEはまもなく対応予定です。

Omago は、WhatsApp・Telegram・Web チャットで中小企業の顧客対応を自動化する AI エージェントプラットフォームです。日本の文脈では、自社サイトに今すぐ置けるWebチャットが即戦力で、LINEは公開データ上の国内リーチが圧倒的なため、次に加えるべき明確な国内チャネルという位置づけになります。WhatsApp・Telegramは、訪日外国人や既にそれらを使う層への補完として有効です。

なお本記事のLINEの料金・通数はすべてLINE側の公式数値(2024〜2026年のプラン)であり、Omagoの料金とは無関係です。Omagoの料金はUSDのみで、無料プラン(50通)/Core $49/Plus $99/Max $369となっています。LINEの料金ロジックを理解したうえで、「事実の自動化」をどのチャネルで始めるかを選ぶのが、無理のない第一歩です。


よくある質問(FAQ)

LINE公式アカウントで応答メッセージは課金されますか?

課金されません。応答(Reply)メッセージ、LINEチャットの送受信、あいさつメッセージは課金対象メッセージの数に含まれないとLINEの公式ドキュメントに明記されています。課金対象は、プッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストといった配信系の送信です。

ライトプランとスタンダードプランの違いは何ですか?

含まれるメッセージ数と超過の可否です。ライトは税別月額5,000円で5,000通・超過不可、スタンダードは税別15,000円で30,000通・超過可。配信が5,000通を超える、または超過送信が必要ならスタンダード一択です。

LINEの追加メッセージ料金はいくらですか?

時期で異なります。2026年9月30日までは段階制で最初の段階が1通3円2026年10月1日からは月20万通まで1通3円、超過分は1通2.5円に改定されます。

メッセージ数は吹き出しの数で数えますか?

いいえ。メッセージ数は送信先の人数でカウントされます。1人に複数の吹き出しを送っても、課金対象の送信方法なら1通分です。

チャットProオプションは必要ですか?

配信中心でなければ必須ではありませんが、履歴の長期保存やAIチャットボットβを使うなら有効です。税別月額3,000円で、チャット履歴を6か月から5年に延長し、月額プランとは別建てで追加できます。


出典:LY Corporation「Business Development Outside of Japan」2026 / LY Corporation「Integrated Report FY2024」2025 / LY Corporation FY2025 Q3 presentation 2026 / LINEヤフー for Business 2024–2026 / LINE Developers Messaging API ドキュメント 2026 / 東京工科大学 2025年新入生調査 / サイバーエージェント次世代生活研究所 2025

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